ボーイミーツピンク

男子がピンクを好きになるように、臆することなく好きなものをむふむふ愛したいんだ

いかに公正な値段でケータイを買うか

今週のお題「わたしの自由研究」

 ケータイをつくること、これが折しも自分のオンタイムの研究テーマになっていた。今、中国の上海にいる。

 この記事はケータイの具体的な買い方とそれに関連する単語をピンイン(中国語のフリガナ)付きで紹介する。また2019年9月の時点のレートは1元=15円で換算している。もしよかったら語学勉強や中国でケータイを買うときの参考にどうぞ。

 ケータイは日本のようにキャリアのシステムではないので、ケータイ本体を買い、simカードを装着する。これだけだ。

 私は言語と地理の面に関して言えば、8年間勉強しているのと、大学三年生の時に上海に留学しに来たことがあるので、生活上特別不便はないはずだ。しかし、話し続ければいずれボロが出る(バレるのだ)。中国人が携帯するマイナンバーのような身分証を持っていないので、パスポートになるわけだし、いずれにせよ、こわいのはふっかけられることだ。

 昔大学時代に留学した際、携帯ケースを100元(当時にして1800円)で買った。お店ではアナタ中国語上手ネーなんてちやほやされてウキウキで買ったのだ。日本でもアップル以外のスマホケースはそんなもんだろう。しかし、後日聞いたらこんなの10元(180円)ぐらいじゃね?となり、ぼったくられたことが発覚。

 ぼったくりは金額も問題だが、それ以上に憤りと無力感を要する。だから、避けなければならぬのだ。

 

 ケータイは日本に居る中国人の子に事前に淘宝(táobǎo、ネットショッピングサイト)にて買ってもらった。その中国人の友達の友達が上海にいるので、受け取りはその子がした。私は日本に居る中国人の子に日本円の現金で支払い、日本に居る中国人の子は支付宝(zhīfùbǎo、アリペイ)にて支払った。話し合いの末、小米(xiǎomǐ、シャオミイ)というブランドで、1500元(22,500円)だった。うんうん、まずまずの滑り出し。六年ほどの昔は手机卡(shǒujīkǎ)は外国人だろうと身分の提示なく購入できた。道端でおばさんが売っているのをよく見かけたものだ。しかし、今は必ず身分証の提示が必要とのこと。これは現地でだまされないようにしっかり買う必要がある。

 中国についたその日にケータイを受け取った。あいにく手机卡店(shǒujīkǎdiàn)は閉まっていたので、翌日自分で買いに向かった。その際コース(套餐tàocān)の相談がすぐできるようにその子と約束した。

 そして待ちに待った戦いが始まった。学校の登録が午前中からあったので、なんだかんだで今は夜の7時だ。まず初めに自分は留学生だと自己申請した。するとおばさんがまずパスポートを出せと言ってきた。そこまでは事前に研究してきたぜ。確認後、シムカードの入った袋を取り出し一か月基本使用料29元(435円)、微信(wēixìn、ウェイシン中国版ライン)は使い放題とのこと。200元(3,000円)を前払いするとのこと。それが安いかよくわからなかったので、友達にすぐさま電話。友達はもう少し安いのがあるはずだといい(ま、435円て、日本なら破格だけどね)といい、そのままおばさんと話し合ってもらった。話によると外国人なので選べるコースが限られているので、これ以上安いものはないという。友達の了承ももらい、今回はおばさんおすすめの中国联通(zhōngguóliántōng、シムカード会社)のものを購入。

 同時におばさんがものすごい速さでカードの登録をはじめた。何事かと尋ねると、7時半にはカード登録が終わってしまう、これがすぎれば明日からしかケータイが使えないのだという。7時半てあと5分前!? おばさんの女子高生もびっくりの速さで登録していく。なんとか無事に登録終了。最低限のライフライン確保に成功した。

 ここは外国なので知らないことは聞く、できなことは頼む。これは案外大事なことだ。

 今回この経験の中で、もし外国人がいきなりケータイをネットで買ってほしい、なんて頼んだら日本人は買ってくれるだろうかと考えた。たぶんほとんどノーであるはずだ。でも中国人は人に頼むし人の頼みもよく聞いてくれる。日本人は人に迷惑をかけないのが前提だから、頼まないし(特にお金が絡めば)頼みも聞かないだろう。こういう国民性を履き間違えてはいけない。迷惑をかけない日本人は美徳と思われがちだが、一方で頼みを柔軟に聞けないという側面がある。異文化が優れている、劣っているのではなく、二面性があるという話ということを今回学んだ。